10月12日に、学習会
「和光育ち、がんばってます!
~今、気になること・見すごせないこと・ゆるせないこと~」
を開催しました。
多くの方にご来場いただき、ありがとうございました。
ご参加いただいた方の感想を掲載します。
〇今日はとても希望をいただく時間となりました。
3名の方のお話は、どのお話もすごく考えさせられるものがあり、また、これからも、世の中のことを考え続けていかなければと思いました。
”和光で育った“ということはもしかしたらとても大きいことなのかもしれませんが、和光が 特別と言いたくない自分がいて、この教育が当たり前と思っていたいんです...
しかし、なかなか公教育の話をきいても社会に出て働いても、なんかちがうんじゃない?!と感じることばかりで...
今日も少しそのように実感しました。
かおさんの世の中見方は、衝撃的ではありましたが、すごく深いことを世の中に訴えていて、響くものがありました。アートの力、まだまだあるなっと思いました。
みうさんには、気づく、知ることはもしかしたら大変な思いをすることも「気づかない、知らない」より多いのかもしれないけれど 、これからも自分の思いを大切にがんばって欲しいなと思いました。
創平さんには やはりこれからも子どもにとって大切なことは何なのか?大人の価値感で 子どもをふりまわすことなく"先生“ がんばっていってほしいなと思いました。
人に助けてと言えることの大切さを改めて考えさせられました。
本当に有意義な時間でした。ありがとうございました。(卒業生保護者)
〇川口さん、周田さん、栗原さん、和光育ちのみなさんのしなやかな、たくましい姿がただただすばらしいなと思いましたし、自分の言葉で大勢の前で堂々と語れるのは、和光で育つ 中でつちかったものなのだろうと実感しました。
そして、3 人の中に共通することは、弱い立場にいる人、困っている人、表に出ていない人、 そんな人たちに対する優しく、寄り添い、自分に引きよせて常に考えて、行動する力を持っているところと思いました。
若い3人のみなさんがすばらしすぎて希望を持ちましたし、元気がでました。
このようにいろいろな立場の方が交流する会は有意義ですし、また開催して欲しいです。
参加して本当良かったです。今日は本当にありがとうございました 。(在校生保護者)
〇高校生、大学生、社会人というそれぞれ世代の違う方々を選んでくださったお陰で、色々な話が伺えたことが良かったです。話の内容は違えど、共通する部分がいくつもありました。多様性について、平和について、非人道的な行為に対してちゃんと怒る、分断された社会を憂うなど。それらが私の中で融合して、勉強にもなったし、課題としても残りました。
また是非、第2弾も企画してください! ありがとうございました。(在校生保護者)
〇岡田さんのクリーニングマンを見て思い出したことは、今年上映された「Perfect Days」という映画です。清掃員に対する差別的な言動に問題提起もする映画でした。
きたないの差別化は、コロナによってより清潔ときたないの線引きは厳しくなっていると感じました。(卒業生保護者)
〇小学生の時の小さなかおから、とても立派になっているのに会えて、うれしかった。
髪の毛も長いね!
作品を見ることができて、良かったです。動画がおもしろかった。
創平さんが言ってた、ブレてしまうこと、私は、良いと思うんです。
正解はひとつと思ってしまうよりブレて、いろいろ考えるほうが周りを見れていいと思います。
今日はとても来て良かったです。ありがとうございました。(卒業生保護者)
〇3名ともお話が上手で、自分の意見、考えをしっかり持って素晴らしいと思いました。
和光で育った経験が活きていると感いました。是非、希望を捨てずに、未末に進んでいただきたいと思います。(記名なし)
〇 本日は貴重なお話を伺えて有意義な時間となりました。
普段より、平和、教育、哲学などいろいろ考えてはおりますが、このような、人の話を伺うのは自らの考えを深められるので 有難く思っております。
また、本日は娘も一 緒に来ましたが、本人にとっても有意義だったようで、親としても良かったと考えております。(和光中・高保護者)
〇みう、かお、そうへいお疲れさまでした。三人ともすごく大人で、成長していて、“自分を持っていて”驚きました。自分を持っているって格好いいなぁ。いい影響を受けました。ていうか圧倒されました!!ありがとうございます。(学童保育指導員)
〇三人のお話しを聞いて、自分も勇気が出ました。
人として対等である!ということを忘れずに、
生きてゆくことを、心にきざみました。
良き世界のための連鏡を作れるように 精進してゆきます!
素敵な会をありがとうございました。 (卒業生保護者)
〇実雨さんの話の中で小学生のころは「知っていた」けれど広げようとしてはこなかったと思えるのはすごいと感いました。小学生の時は 「知る」ことだけでも精一杯で、それを沖縄を伝える会などで伝えることで充分だったのかもしれません。広げることの大切さに気づいたのは その後実雨さんがさらに学んだ結果なのだと思いました。そして高校で能登へ 出かけたり気になるニュースも報告しあうことを通して社会への視点をさらに広いているところがすばらしいです。
ひとところにとどまっていないで動きながら学んでいる姿勢がまぶしく感じられます。
かおさん、そうへいくんとも共通していたのは多数のためという理由で少数者や社会的弱 者は非除してかまわないという考えに立ち向かっているところです。
3人の話も聞いて3人とも自分の頭で考え、そして行動に移している点がとても重要だと思いました。(教員)
〇栗原創平さん:先生として、最初の課題(?)ないし、問題に対してきちんと結果が出て、良い経験が出来てよかったと思いました。板橋区の教育、ある小学校の一学級かもしれませんが、少しでも子供のための学びの環境に働きかけをして欲しいと思ました。
川口実雨さん:この先一人の研究会になるかもしれませんが、活動は続けて下さい。仲間を作るのがキモだと思います。
岡田かおさん:そんなことを考えていたのかと気付かされることがあって、興味深かったです。気付きは大事ですね。(卒業生保護者)
〇川口さんのお話を聞いて、無知の怖さを改めて実感しました。能登大地震のことはニュースによく報道されてはいるけど詳しくは知らないし、興味ないとずっと思っていました。
でもお話を聞いて地震がもし身のまわりでおきた場合、自分は生きていけるか怖くなりました。なので、くりかえしになりますが、知識がない、知らないことが怖いと思い、少しのことから調べることをしてみようと思いました。
岡田さんの話を聞いて、清掃業という職はあまりいい立場というか地位ではないけれど、ヒーローだなと思いました。そしてそこから差別やジェノサイドなどのところに視点をのば して考えられることがすごいと思ったし、今中学で学ぶべきことなのかなと思いました。色々なことをちょうせんしたいと思っています。
栗原さんの話を聞いて、公立の小学校の話を久しぶりにききました。栗原さんの話の中で「しゅう」、という子がでてきて「ADHD」と診断されていた子だったそうです。でもその子は「クラスにいたい」という気持ちを大事にしようとしていて、栗原さんの中で色々な複雑な気持ちを持ちながらも向きあっていたと思うし、しゅうじしんも、まわりの子たちもたがいに向きあっていてすてきだし、そういうクラスを使ることを自分も今の環境で大切にしていきたいと思いました 。(そういう→1人1人が向きあえる、対話や意見を大切にする)
(記名なし)
〇 川口みうさんへ
自信を持って立派に話している姿を見てとても嬉しかったです。大東学園はいい学校でよかったです。
岡田かおさんへ
お母さんの話を聞く機会があり、「うちの子素敵なんです。」ということを言っていて、本当だなあ!と今日お話しを聞いて思っていました。 カビの作品も、うわさに聞いていたので、 今回見られて、感動しました。
栗原創平さん
秘密基地は娘が4年生の時に和光小にありました。しゅう君や、やんちゃな子は先生の目 が向くタイプだと思います。いろんなことを、だまって待っている子どもたちにも目を向けているとは思いますが気にかけてほしいなと思います。(卒業生保護者)
〇ありがとうございました。何よりも卒業生3人がみな自分の頭で考え、そして考えるだけではなく、行動に移している姿に感動しました。栗原君が言っていた「上から決めたことが下りてきて、学校ではそれをやるだけ」というのも、職場の教員たちが「ものを考えない」からできてしまう構造だと思いました。考えない教員を育てることで、考えることのできない子どもを育てることにつながり、それは戦前と同じだとの指摘と受け止めたいです。
3人が行動に移すことができているのは、沖縄学習や中学高校での学びを経て、「自分たちが伝える番になった」と自覚した姿と重なります。学ぶことの大切さを知った上で、行動に移すことができることはとても重要です。
それができるのは、自分に自信が持てているからではないかと思います。今の自分を大切にしようと考えているのではないでしょうか。
このような卒業生の姿に触れる機会を設定してくださり本当にありがとうございました。卒業生の姿を通して、私が関わっている教員養成の現場では何ができるのかを改めて考えることができました。これからもどうぞよろしくお願いします。(教職員)
〇感想
先日はすてきな和光の卒業生の姿をみることが出来とてもいい時間になりました。
3人とも自分の気持ちに素直に、まっすぐに今を生きていて、とても素敵でした。
小さい頃から和光で大切にされ、また他者を大切にした経験があるからこそ、人の気持ちに寄り添おうする気持ちや、共感力が育ってきたのかなと感じました。
社会に対して無関心ではなく、おかしいことはおかしいと感じる心や、変えていきたいと行動にうつしてく3人の姿に大人も頑張らなくてはとパワーをもらいました。ありがとうございました。
川口さん
部員2人という環境の中、自分のやりたいこと、知りたいことを追及している姿はとても素敵だなと思いました。
新しい環境で大変な事もあると思いますが、頑張っている実雨の姿がみれて嬉しかったです。これからが楽しみです。また話聞かせてください。
岡田さん
普通の人には思いつかないすごい発想力に驚きっぱなしでとても楽しかったです。色々な境遇の人と出会える清掃のバイトが好きという感性や、そこから感じたことを作品にしているところもすごいなと思いました。これからが楽しみです。日本のアートを盛り上げていってください。
栗原さん
教員2年目とは思えない実践で、子どもの気持ちに寄り添えるすてきな先生だなと思いました。ぜひ和光に来てほしいところですが、公立で栗原先生を必要としている子供たちが沢山いると思うし、他の先生たちを変えていく力にもなるだろうなと思うと、ぜひ公立で頑張ってほしいなと思います。これからが楽しみです。
(卒業生保護者)
〇今回のシンポジウムに参加させていただき、3人のシンポジストのお話を聴いているだけで、とても勇気が湧いてきました。
3人に共通して感じたことは、芯が強く、自分の特性を、弱点も含めてしっかりと理解し、認め、等身大で生きていること。
抗うことがあったとしても、敵対したり、切り捨てたりはせず、どのように解決していくか、付き合っていくかを考え、他者の協力を得ながら解決する糸口をみつけようとする姿勢。
他者を認め、寄り添おうとする温かい心。
こんな素敵な若者が世の中にあふれてくれたら、どんな平和な世界になるのだろうかと思いました。
みゆさんの、石川県のボランティア活動のお話からは、現地で被災された方に寄り添う目線からの報告は、ぐっと突き刺さるものがありました。
仮設住宅で暮らしている方々のご苦労のお話を聞かせていただきたり、写真を見せていただき、現地の惨状が生々しく伝わってきました。自分も学生の時に、神戸の震災のボランティアへ行ったのですが、今でもその様子を鮮明に覚えています。しかし時間がたつと、自分事に捕らえられなくなっていることに気づき、反省しました。なかなか現地へ足を運ぶことはできませんが、寄り添う気持ちは忘れてはいけないと思いました。
かおさんの、汚いものと付き合うというお話は、お話を伺うまではどんなお話しなのか想像ができませんでしたが、偏見や差別と向き合うといる、大きな課題だったことを知り、感動いたしました。排泄物に目を向けるという発想、そしてとことんやりぬく姿勢(便を食べちゃうなんて・・・。)かおさんのパワーに脱帽です。かびの作品も、一緒に協力して下さった方々が、動画の中でとても生き生きとされていたのが印象的でした。社会的に弱い立場の方々への偏見や差別。汚いものは排除しようとする世の中。差別しても、排除しても、結局幸せは来ないのに、といつも悶々としています。共存していく大切さをこれからも多くの人に届けていただきたいです。
こうへい先生の小学校での取り組み。周囲の圧力に流されそうになりながらも、それに抗い、しゅう君を救えたこと、涙が出ました。それと同時に、救いきれていない子も沢山いるのだろうと想像され、胸がきゅっと縮こまる気持ちにもなりました。
幸い和光で子育てが出来ていますが、この教育がもっともっと世の中に広がればいいのにと思っています。小学校で培った価値観は、大人になっても続くものだし、平和教育をしないと平和な世の中は続かない。
世の中の流れがどんどん戦前へ向かっていく中、小学校の先生をやっていくのは、抗うことばかりで、本当に大変だろうと思います。こうへい先生は、足元がゆらぐとおっしゃっていましたが、ちゃんと立て直していらっしゃる。そこが和光育ちの強さなのだと思いました。
最後に、真摯に物事にむきあい、努力を続けていらっしゃる、3人の若者のお話を伺えたことに感謝いたします。有難うございました。
(在校生保護者)
〇和光の卒業生のお話を聞くといつもおもうのですが、皆さん、自分の体験を自分の言葉でお話するのがとても上手いし、それを社会につなげて考えるのも自然とできていてとても感動しました。
うまい話をする人はいくらでもいるし、snsでもいっぱい流れてくるけれども、心に残るお話ができる人はほとんどいません。
3人のお話は全て心にじわっと来て、大人も頑張んないとなと感じました。
こんな経験をさせてくれてありがとうございます。
岡田さん
現代美術にはさっぱり詳しくないのですが、カビの作品、なかなか感銘を受けました。1回だけ中之条のビエンナーレにたまたま行ったことがありますが、そのどの作品より、インパクトがありました。美術素人ですが応援してます。
栗原さん
私の小学時代にも、秘密基地あったら良かったなと思います。
今の学校の話を聞くたびに、気分が沈むことが多いですが、今日は、元気をもらいました。
川口さん
大学院生や社会人に混じっても、自分からはっきりと、意見を言っていて素敵でした。
きっと良い出会いが高校でたくさんあったんだなと思います。
1年1年でぐんぐん成長する時期だと思います。
これからも、成長した姿を見せに来てください。
(卒業生保護者)
〇2024和光世田谷9条 学習会 感想
秋晴れの中、心がすがすがしくなる学習会(シンポジウム)でした。講師の皆さんありがとうございました。遅くなりましたが、また、長文ですが、お一人おひとりの素敵な発表への感想を記させていただきます。
川口実雨さん
冒頭、高校での「号令」について、他の高校生がだらだらと慣習的に従っていることに対し、「号令が悪いとか思わないけれど、人の話に敬意を表そうという意味だったらそれは意味がないんじゃないかな」と話していた実雨。いい悪いではなく、目的があるのなら、これは手段が間違っているよね、と課題を端的にとらえた冷静な発言。こういう思考でいると、じゃあ、どうしたらいいだろう、と、物事を良い方向にもっていく対話が広がりやすいかなと感じました。こういう思考が自然にできてしまうところが、かっこよかったです。
また、社会問題研究会での活動。まずこのサークルを選ぶところがいいなと思いました。そして、能登半島のボランティアへの参加。高校生になって解放されてたくさん遊びたい時期なのではないかなと思っていたのだけれど、実雨の心は、自然に被災地、被災地の方々に向かうのですね。そして、10か月が経過するのに復興が進まない現実、土地の人々に向ける真剣なまなざしと言葉。そして、金沢学院大学の先生の話を聞いていた時の感想。
「話しをきいたのだけれど、全然理解できなくて、それは知識がないからで、もっと学ばないといけないと感じました」との言葉。すごいです。
最近、人の話を聞いていて、自分にうまく理解できないとき。ぷいっと話を聞かなくなるか、もしくは、わかりづらい話をする相手に対して、「全然わからない」「もっとわかりやすく話せばいいのに」と責任を転嫁する人が多くなったなと感じています。でも、実雨は素直に、わからないのは自分に知識が不足しているから、だから学ばなきゃと考える。話し手へのリスペクト、話し手へのマナー。学ぶ姿勢が、自然に身についている。これが和光小で身に着けた大きな力なのだと感じました。
次に会う時にはさらに成長しているのだろうなと思うと楽しみで、すっかり親戚のおばさんの気分でした。素敵な話のお礼に、またペガススでおいしいごはん作るからね。
岡田かおさん
かおさんの、「制作を通じて境界線をあいまいにする」という言葉に惹かれました。そしてかおさんから生まれるたくさんの「問い」に引き込まれました。そして、かおさんの言葉を聞きながら、私の中にもたくさんの「問い」が生まれました。
★「きれい」と「きたない」の間に境界はあるのか?それは「誰が」きめるのか?
「きたない」を「きれい」にする行為としての清掃
成果が見えづらい清掃の仕事
どういう人々が清掃の仕事を担っているのか(外国籍の労働者の存在)
出会った清掃員の人たちはどんな「思い」で仕事に関わっているのか
彼らはこの仕事にどんな思い、誇りを抱いているのか。
なぜかれらの社会的地位は低いのか
★「カビ」と「カビじゃない部分」との境界
「繁殖するカビ」とそれを取り除いて描かれた「人型」。
時間の経過とともに「人型」をどんどん「浸食するカビ」。
そのカビを取り除く作業を進めるかおさんと「清掃」の仕事で出会った仲間たち。
「カビ」と「カビじゃない部分」との境界線はとてもあいまい
「カビ」と「カビじゃない部分」との間に境界線はあるのか。
このあいまいで、重なり合う部分はどんな意味を持つのか(今、私はずっとこのことを考えています)
★「糞」が混じっているクッキーづくり
なぜ「糞」は汚いものとされるのか
「糞」から墨をつくり、それを粉にしてクッキー生地に混ぜて焼く、という行為に、「え?」と思ってしまう自分。「糞」を汚いものとしてとらえていた自分。
けれど、そもそも農作物の生育には、牛糞、鶏糞が不可欠で、かつては人糞が使われていて、食と糞というのは地続きにあるものだったはず。それなのに、なぜ、私たちは糞を忌み嫌うのか。
「なぜ社会は不都合なものを排除しようとするのか。」というかおさんの「問いかけ」が脳内をぐるぐるしています。
かおさんの問いを聞いている間に私の頭の中に生まれたたくさんの「はてな?」。この「はてな?」について、私も考え続けたいと思いました。
そして、最後の方で、終始穏やかな語りのかおさんが、「私たちは抵抗の手段を身につけないといけないですよね」と語られたときの毅然とした口調。その時のかおさんの声のトーンがまだ耳に残っています。自分の中の「はてな?」から始めた思考。見えてきた現実。その現実に抗う力。あきらめずに制作を通して、それを発信し続ける力。覚悟のようなものが見え隠れしていて。語彙が貧弱で申し訳ないのですが、とにかくすごいと思いました。
芸術がもつとても大きな力、希望に気がつかせていただきました。ありがとうございます。
栗原創平さん
今年の夏、ある雑誌の実践報告を読んでいて、「公立の小学校にもこんなに素敵な実践をされている先生がいるんだな」と思い、その後執筆者のお名前確認して、ああ、そういうことか、と思ったことを思い出しました。それが創平さんでした。
しゅうくんへのまなざし、関わり方があたたかくて、どうしたらこんな実践ができるのかなとそれをもっと知りたいなと思い今回お話を聞かせていただいたのですが、なるほど。
創平さんは子どもへの関わり方が、「アプローチ」ではないのですね。例えば、ADHDの症状を持つ子どもへの対応として、「〇〇アプローチ」を使って関わるわけではない。今回も、まず、しゅうくんの存在に気づき、話しかけている。しゅうくんの気持ちを尋ねている。しゅうくんがどうしたいのか、どうすれば、しゅうくんが安心できるのか、聞いている。こうしたやり取りの中で、たぶん、しゅうくんは創平さんとの間に心地よい何かをみつけたのでしょうね。そして、その心地よさの経験の中で、クラスの中でも、ちょっとずつ心地よさが育って、ともだちにも気持ちが話せるようになったのでしょうね。
創平さんはこれが自然にできちゃうのでしょうか。それすごいと思います。きがつくと、SOSを発信している子どものとなりにいて、その子を大切にしている。なんというか、これはノウハウとか、アプローチという次元のものではなく、心の習慣なのかなと思いました。「誰のそばにいるか」、「どんなふうに相手を大切にするか」が、習慣になっているのですね。これが「心が育つ」ということなのかもしれませんね。そして、これは、今回の3人、実雨、やかおさんにも共通なのかもしれませんね。
で、会の後、どうしてこんなことが出来てしまうのか、ご本人に直接尋ねてみました。以下その時の会話の再現(少し酔っていたので多少の勘違いはあるかもしれません)
問:「どうしてこういう実践ができちゃうのですか」、
創平:「僕の周りにかっこいい大人がいるからかなあ」
問:え?今の職場にかっこいい人がいるということ?
創平:それもあるけれど、違うかな、これまで出会ってきたおとながかっこよかった。小学生、中学生、高校生、大学生、それぞれの段階ですごい大人がそばにいた。その姿を、今思い出して、昔のその人たちの姿や言葉や行動、やっていたことが、今の自分を支えてくれているというか、その姿に今励まされているというか。教えられているというか。
なるほど。創平さんの中には、たくさんの歴代の恩師たちが積み重なって、存在するのですね。その恩師がいまだに、創平さんを支えているのですね。すごい。あまりにも感動したので、この話を「秋田学習旅行」から帰ってきた耕平に伝えてみました。すると、
「ふーん。創平、「遥か」の歌詞の気持ちなのかな」と。
「遥か」の歌詞?そのあとでこっそり「秋田学習旅行」のテーマソングの「遥か」を聞き直してみました。そして、耕平が言っていたのは、このフレーズなのかなと思いました。
「きづけば いつも誰かにささえられ ここまで歩いた
だから 今度は自分が 誰かを支えられるように」(GReeeeN「遥か」)
これからみなさんの姿をみて、今度はその姿に勇気をもらう子どもたちが生まれて、何かが引き継がれていくのだろうなと考えて、涙が出そうになりました。
3人の講師の皆様、素敵な時間を本当にありがとうございました。
(卒業生保護者)